髪の毛のキューティクルとは?薄毛との関係は?

髪質の事で良く話題になる髪のキューティクルですが、意外と詳しい事を知らないという方も多いです。キューティクルとは?薄毛との関係はあるの?という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

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キューティクルの役割とは?薄毛との関係は?

髪の毛のキューティクルとは、髪の毛の表面を覆っている部分で、髪の毛の内部からタンパク質や水分が出て行かないように保護しています。その形状はウロコ状で、髪が伸びていく方向に向いて何枚も重なり合っています。

キューティクルがダメージを受けて損傷すると、タンパク質や水分を保持できなくなって出て行ってしまいますので、髪にハリがなくなり、水分が無いパサパサの髪になります。髪の毛が静電気を帯びやすい人はキューティクルが痛んで水分が減っている可能性があります。

それでキューティクルが痛む事で薄毛になるかというと、直接イコールとはいえません。しかし、キューティクルを痛める原因の多くは薄毛の原因と共通する場合がほとんどです。

それに薄毛になった場合にも、キューティクルで保護されている方が髪はきれいに見えますので、薄毛対策と合わせてキューティクルにも気を配ると相乗効果で髪はより健康に美しくなります。

毛髪の死んだ部分と生きた部分とは?

毛髪は、大きく2つの部分に分かれます。

・毛根部
・毛幹部

毛根部

毛根部は頭皮の内部の部分で、生きた細胞です。ここにある毛母細胞が髪の毛を日々つくってくれています。

毛幹部

毛幹部というのが私たちが髪の毛と呼んでいる部分です。要は頭皮から出ている部分ですね。

毛幹部の細胞は、すでに死んだ細胞です。神経も通っていませんし、もちろん血管もありません。髪を切っても痛くもなんともないし血も出ないのはこの為です。

死んだ細胞である毛幹部ですので、何らかの原因で傷ついたり、ダメージを受けると、再生できません。生きた細胞であればケガしたり病気しても、しばらくすると治りますよね。これは自己修復機能があるからで、日々代謝を繰り返しているからです。

しかし髪の毛は死んだ細胞なので、自己修復できないんですね。枝毛になったりしたらそのままです。

ダメージを受けたキューティクルはどうなるの?

それじゃあキューティクルがダメージを受けたら一生そのままなの?というとそうでもありません。新しくつくられる髪はちゃんとキューティクルに包まれていますから、伸びるまで待って痛んだ部分の髪の毛をカットすれば、キューティクルに守られた部分のみとなります。

しかしそれまでには時間がかかりますし、待つしか方法はありませんので、キューティクルにはダメージをあたえず大事にしたいものです。

キューティクルがダメージを受ける6つの要因!薄毛にも共通!?

キューティクルは主に外部からの物理的な力でダメージを受けますが、日常的に良くある要因について。

1.強いブラッシングなどによる摩擦
2.逆毛立て
3.紫外線
4.ドライヤーの熱
5.ヘアカラー、パーマ
6.シャンプー

要因1. 強いブラッシングにより摩擦

キューティクルは摩擦には非常に弱いので、強い力でブラッシングしたり、シャンプー時もゴシゴシやりすぎるのは良くないです。

また、頭皮もデリケートなので、強い力による刺激は薄毛の原因にもなります。頭皮マッサージを行う場合も優しく実施しないと逆効果になってしまいます。

薄毛対策として、マッサージは良く推奨されますが、頭皮や髪の毛は思った以上にデリケートです。頭皮をマッサージする場合は爪を立てないように、優しく押すようにすると良いです。

要因2. 逆毛立て

通常、髪をブラッシングする際は、髪の根元から先端に向かって髪をとかしますよね。逆毛立てとはその逆で、髪の束を手で取り、髪の先端から根元にかけてブラッシングするやり方です。

髪のボリュームが簡単に出せるので、ヘアアレンジでは結構多用される場合もありますが、実はこの方法はキューティクルに大きなダメージを与えてしまいます。

キューティクルがウロコ状に髪の先端に向かって重なり合っている事はすでに書きましたが、逆毛立てはこの重なりの向きと逆方向にブラッシングをする訳です。

この方法は、わざわざキューティクルを剥がしているのに等しい行為なんですね。

その時はボリュームが出せたり、ヘアアレンジの幅が広がって重宝する方法かも知れませんが、髪を傷めてしまいますので、結局はパサツいた髪の原因も同時に作ることになります。そうなると、逆にボリュームが減ってアレンジもし辛くなりますので、極力避けた方が良いです。

要因3. 紫外線

紫外線は髪にも頭皮にも悪影響を及ぼします。髪の毛はのキューティクルは紫外線で直接的にダメージを受けます。同時に紫外線は髪の毛のタンパク質も傷つけます。

また、紫外線は髪の毛にあるメラニンを分解するはたらきもありますので、折角の黒い髪であっても赤茶けたようになったり、悪い場合は白髪っぽくなったりもします。頭皮へのダメージはより深刻です。

紫外線は頭皮の皮脂にもダメージを与えます。頭皮の皮脂は、ターンオーバーというサイクルで日々生まれ変わっています。それで、一番表面にある皮脂は角質化して頭皮を守る役割をしています。

紫外線によりダメージを受けると、頭皮を守ろうとして皮脂を過剰に分泌させようとします。そうするとターンオーバーの周期が乱れ、フケが大量に発生したり、毛穴が詰まってにきびや炎症の原因にもなります。

髪をつくるもととなる毛母細胞は紫外線のダメージにより、うまく髪の毛をつくることが出来なくなってしまいます。これは薄毛と直結していて、要は髪の量自体が減ってしまいます。

髪や頭皮は肌と違い、紫外線の影響が気づきにくい部分です。肌は日焼けすると目に見えて変色するのでわかりますが、頭皮はわざわざ見ないとわかりませんよね。それにケアも肌のみの方が大半だと思います。

よく海に行ったり、日常的に紫外線を浴びている方は思い当たるフシがあるのではないでしょうか。紫外線は薄毛の大敵ですので帽子をかぶるなどできるだけ浴びないようにしましょう。

要因4. ドライヤーの熱

キューティクルは熱により配列を乱されてしまい、表面がはがれやすく、もろくなってしまいます。ドライヤーは思ったよりかなり高温になっていますので、キューティクルだけではなく、髪内部のタンパク質の性質もかえてしまい、ダメージを与えます。

頭皮も過剰に乾燥させるのは良くありません。かといって生乾きも雑菌の繁殖など、薄毛の原因になりますので、適度な乾燥が必要です。

ポイントとしては、ドライヤーをかける時はできるだけ離して距離をとってからかけると良いです。髪の内側からかけると髪のボリュームアップにもつながります。ほぼ毎日の事なので、気をつけて正しい方法をクセ付けると無理なく実施できて良いですね。

最近は髪の毛にダメージを与えないよう、低温で乾燥するドライヤーもあります。低温にも関わらず普通のドライヤーよりも乾燥時間は早く、低温ならではの高いマイナスイオン効果も兼ね備えた優れものです。

低温トリートメントドライヤーの詳細

要因5. ヘアカラー、パーマ

ヘアカラーやパーマは化学物質でキューティクルや髪の内部、頭皮に多大なダメージを与えます。おしゃれをする為、髪の印象を軽くして軽快なイメージにする為など、若いうちは色々と試したくなりますよね。

しかし、髪の毛とは一生付き合っていかなければいけませんので、黒く美しい髪を維持する事をできるだけ若いうちから意識するのが懸命です。

薄毛になって後悔しても、改善するのには時間と労力が相当かかります。ヘアカラー、パーマは黒く美しい髪をいつまでも維持するには、極力避けたいですね。

要因6. シャンプー

意外と重要!風呂上りの薄毛対策」でも書いていますが、できればシャンプーはアミノ酸系のシャンプーを使うのが無難です。

あまり知られていませんが、一般的に販売されているシャンプーは、石油系界面活性剤を使用したものがほとんどです。これらは頭皮や髪の健康よりも、強い洗浄力に特化しています。

また、製造コストも安く済むので、多くの企業が採用している訳です。しかし、その強力な洗浄力により、頭皮や髪に必要な油分や皮脂をも洗い流してしまい、結果、キューティクルにもダメージを与えます。

必要な皮脂を洗い流すのは、頭皮が保護できなくなる事にもつながります。ですので、なるべくアミノ酸系のシャンプーによる適切な洗浄力によって、頭皮と髪のキューティクルを健康に保ちたいですね。

まとめ ― キューティクルは再生不能!大切に!

髪のキューティクルは自己再生できないので、ダメージを受ける要因をできるだけ減らしましょう。キューティクルが正常な髪は見た目にもハリ、コシがあり、潤いも豊富なので美しいですし、髪全体のボリュームアップ効果もあります。

それに、キューティクルを保護するのは頭皮を健康に保つ事にもつながる内容ばかりです。薄毛でお困りの方には育毛剤を使った日常的なケアと同時に、髪のキューティクル保護も意識して取り組むと、より効果が高まります。